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住宅ローンを何ヶ月滞納・延滞すると競売になるの?その流れを解説(後編)

住宅ローンを滞納したら何ヶ月で競売になるのか、そして返済できない時の対処方法について解説しています。前編では遅延損害金などの算出について軽くご紹介しました。

こちらの記事は前編からの続きになります。まだご覧になられていない方は前編からご覧ください。

住宅ローンを何ヶ月滞納・延滞すると競売になる?その流れを解説(前編)

前編では住宅ローンの延滞が長期化した流れを時系列で下記の通りご説明しました。

12ヶ月 督促される
23ヶ月 催告書が届く
36ヶ月 期限の利益喪失通知と一括請求書が届く。代位弁済通知が届く
610ヶ月 担保不動産競売開始決定通知が届く。裁判所の執行官による現地調査
1015ヶ月 競売の期間入札通知書が届く

競売され、落札
残債がある場合はその請求

この流れを1つ1つご説明していきます。

 

住宅ローン滞納後の流れ

 

①督促(とくそく)される

住宅ローンを延滞すると、まずは銀行から督促が来ます。電話がかかってくることもありますし、自宅に手紙(督促状)が届くこともあります。

このまま支払いがなければ、一括での返済を請求しますということや、後述する代位弁済(だいいべんさい)になりますといった内容が記載されています。

 

②催告書(さいこくしょ)が届く

督促を無視し、滞納期間が23ヶ月と長くなってしまうと、催告書が届くことが多いです。

催告書は、督促状と文面はほとんど同じですが、法的手段による解決を図りますよという、銀行からの最後通告として送付されるものです。

 

③期限の利益喪失通知と一括請求書が届く

催告書が届いても支払いをしないで放置していると、36ヶ月が経過したタイミングで、期限の利益喪失通知(きげんのりえきそうしつつうち)と残っている住宅ローンの一括請求書が届きます。

期限の利益とは、分割払いできる利益(権利)のことです。つまり、期限の利益喪失とは「あなたには、分割払いできる権利がなくなったので、〇月〇日までに残りの住宅ローン全額を一括返済してください」ということです。

住宅ローンの契約では、半年分の返済金を滞納したら期限の利益が失われるとされていることが多いので、このタイミングで銀行から書類が届きますが、支払い期限は1週間以内など無理な日程になっている場合が多いです。

 

④代位弁済(だいいべんさい)通知が届く

期限の利益の喪失通知と一括請求書が届いた後、数日以内に送られてくる書類です。通常、残りの住宅ローンを一括返済などできないと銀行もわかっているので、保証会社による代位弁済が行われます。代位弁済とは、保証会社があなたに代わって、残っている住宅ローン全額を立て替えて銀行に支払うということです。

これにより、債権者(お金を貸している側)が銀行から保証会社に切り変わり、この通知(書類)以降は、保証会社から督促を受けることになります。また、保証会社ではなく、債権回収会社(サービサー)になっていることもあります。銀行は、あなたに取り立てをしたくないので、その役割を保証会社やサービサーに任せるのです。

Point

サービサーとは、金融機関が持っている回収見込みが低い不良債権を安く買い取り、代わりに債権の回収を行う会社のことです。

 

⑤担保不動産競売開始決定通知が届く

代位弁済通知から約1ヶ月以内に裁判所から送られてくる書類です。代位弁済が行われると、保証会社(またはサービサー)はあなたのお家を競売(けいばい・きょうばい)にかけます。競売とは、住宅ローンなど借金返済ができなくなった時に、強制的にお家を売却されることです。つまり、競売開始決定通知とは「あなたのお家を競売にかけますね」ということです。

 

⑥裁判所の執行官による現地調査

その後、裁判所の執行官が家に来て、事情聴取や室内の状態確認、写真撮影などの現地調査を行います。プロの鑑定士が競売の基準となる鑑定資料を作成します。強制調査のため、拒否することができません。

 

⑦競売の期間入札通知書が届く

裁判所から送られてくる通知で、入札日や開札日が記載されています。入札日とは、競売で落札参加する方の申し込み開始日のことで、開札日とは、落札者が決定する締め切りの日のことです。期間入札通知が届くと、間もなく競売がスタートしますということを意味しています。また、新聞やインターネットで競売物件の住所が公開されるため、近隣にあなたのお家が競売にかけられていることが分かってしまいます。裁判所に行けば、個人情報も公開されています。

 

⑧競落(けいらく)される

開札後、裁判所から売却許可決定がなされた買受人(購入者)があなたのお家の新たな所有者となります。この売却許可決定には、開札日から約1週間ほどかかり、その後、競売代金の支払いなどを経て、所有権の移転登記が完了されるまでは、約3週間ほどかかります。所有権が移転してしまえば、お家に住むことはできないので、原則この日までにお家を明け渡す必要があります。これは裁判所も認めた内容であり、居座り続けた場合は、強制的に立ち退きをさせられることとなります。

 

⑨残ったローンを請求される

タニグチ(おうち売却アドバイザー)お家を手放したからといってそれで終わりではありません。お家の競落代金は、債権者である保証会社やサービサーに支払われますが、それでも住宅ローンを完済できないケースがほとんどです。競売での売却価格は、相場価格の6割程度に下がってしまうことが多いからです。残った住宅ローンについては、お家がなくなった後も債務者であるあなたが返済しなければなりません。

 

⑩最悪の場合、自己破産も

競落後に残った住宅ローンの金額が大きすぎて、自力では返済できない場合、自己破産が必要になる可能性もあります。残った住宅ローンはもちろんのこと、遅延損害金についても支払う義務が生じます。住宅ローンを滞納し、放置すればするほど最終的に大きな損失となるので、なるべく早く適切な対処をすべきです。

 

 

住宅ローンを滞納してしまったときの対処方法

住宅ローンを滞納してしまったら、次のように対処することをおすすめします。

 

銀行に相談し、返済を待ってもらう

まずは銀行に相談をして状況を伝え、返済を待ってもらう方法があります。23ヶ月程度の滞納なら、いつまでに滞納分を支払うのかを約束して確実に入金すれば許してもらえる可能性が高いです。

 

借り換えを検討する

今、借りている銀行の返済条件が厳しく、これ以上支払いを継続しづらい場合には、借り換えを検討しましょう。住宅ローンを組んだときよりも金利が下がっていれば、より有利な内容で借り換えができる可能性もあります。また、借り換えて返済年数を長くすれば、月々の返済額が減るので、支払いしやすくすることもできます。ただし前述した通り、ローンの滞納を繰り返すとブラックリストに載るため、ローンの借り換えができなくなってしまうことに注意が必要です。

 

お家の売却を検討する

を検討しましょう。住宅ローン返済中であっても、お家の売却価格より残っている住宅ローンの金額が下回っているアンダーローンの場合には、問題なく売却することができます。売却代金で残っている住宅ローンを完済すれば、住宅ローンの滞納状態からも解放されます。

一方、お家の売却価格より残っている住宅ローンの金額が上回っているオーバーローンの場合は、金融機関の承諾をとって、任意売却(にんいばいきゃく)という方法で売却することができます。

競売と同じく、売却後に残った住宅ローンについては自力で返済する必要があります。ただし、任意売却は競売よりお家を高く売ることができるため、返さなけばならないローンを減らすことができます。

 

任意売却には時間制限がある

住宅ローンを滞納している場合、任意売却できる「期間」にも注意が必要です。競売が開始されてしまうと、早く任意売却しないとお家が競落されてしまうからです。競売の開札日前日までに任意売却が完了すれば良いと言われていますが、早く行動しなければ間に合いません。「③期限の利益喪失通知」が届いた時点から任意売却の手続きが可能になりますので、この通知が届いたら早急に対処しましょう。

 

まとめ

最善策は、滞納する前に、住宅ローンの支払いが厳しくなった時点で、借り入れしている金融機関(銀行など)に相談すべきです。

仕事が変わるなどで、一時的な収入の減少などであれば、しばらくの間は利息だけ支払うことや返済期間を延長して、月々の支払金額を減らしてもらうことも可能な場合があります。

もし、支払い催促の書類がきているのであれば、一刻も早く行動してください。早く動けば動くほど、あなたにとって損することが少なくなるのです。

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